ロジカルシンキング例題の回答例 (模範解答)

ロジカルシンキングセミナー

本書「ロジカルシンキング」の説明

ロジカルシンキングを本で学びたいときの定番が、照屋 華子、 岡田 恵子著、ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキルです。ちなみに、著者のお二人はコンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーの資料を作るエキスパート。いわば、外資系コンサルタントの資料作りのノウハウが凝縮されている良書です。本書中に時々グラフやチャート(図)から「何が言えるのか」を考える例題が示されるのも、外資系コンサルの実務をベースにしているせいでしょう。

そんな本書でとくに大事なのは、第1部の「書いたり話したりする前に」というパートで、なぜロジカルシンキングが必要なのか、イヤと言うほど説明してくれます。この「なぜ」のパートを押さえていないと、テクニックをいくら読んでも身に付かないので、最も注意深く読むべきと考えます。

逆に言えば、ここさえ押さえれば「学びの徳大寺効果」で、テクニックは後から付いてくると言うものでしょう。

「そこから何が言えるか」を考えるのがロジカルシンキング

具体的なテクニックとしてはSo What?、Why So?というキーワードで、

  • 情報をグルーピングして
  • そこから何を言えるかを解釈し
  • 聞き手に分かりやすい文章を作成する

という方法論が提示されています。

これを二段階で説明しているのがこの本独自の視点で、具体的には

そこにある事象や事実のポイントを正確に説明する「観察」のSo What?と、それらの自称や事実を踏まえ、そこにある共通項やメカニズムなどを浮き彫りにする「洞察」のSo What? (94p)

となります。これは、当ロジカルシンキング・カレッジの言葉で言うならば、メッセージの結晶化の際の下限と上限と解釈してもよいでしょう。「洞察」のSo What?は、事象の裏に隠れた因果関係を見抜くことによって、聞き手を動かす文章を作ろうということです。ただ、その前提となるには事実を明確に押さえる必要があるわけで、それが「観察」のSo What?になります。

ピラミッド・ストラクチャに慣れた人には注意が必要

ちなみに著者の2段階による解説は後半でも使われていて、それが論理構成の「並列型」と「解説型」です。「並列型」は、

結論を頂点に、それを支える複数の根拠、もしくは結論が何らかのアクションを示す場合には、方法が縦方向にはSo What?/Why So?(結局どういうことなのか?/なぜそのようなことが言えるのか?)の関係で階層化されされている。一方横方向には、同一階層内にある根拠、もしくは方法が相互にMECE(もれ・重複・ずれがない)な関係で構造化されている。(141p)

となります。一方の「解説型」は、

結論を頂点に、それを支える複数の根拠が縦方向には、並列型と同じようにSo What?/Why So?の関係にある。一方、複数の根拠は常に3種類の要素があり、それらが横方向に以下の順で並んでいる。

  • 課題に対する結論を導き出すために、相手と共有しておくべき「事実」
  • 「事実」から、結論を導き出すための伝えてとしての「判断基準」
  • 「事実」を「判断基準」で判断した結果、どのように評価されるのかという「判断内容」

この3つの要素すべてが、結論に対する根拠となる。(149p)

この「解説型」、上述の通り「判断基準」と「判断内容」が事実と横並びで書かれることになるわけですが、これは世の中に広く流布しているピラミッド/ストラクチャと異なるので若干混乱するかも知れません。ピラミッド・ストラクチャになれている人にとっては、「事実」と「解釈」が横並びになっていることに違和感を感じるでしょう。さらに、「判断内容」はその上にある「結論」とほぼ同じ内容になり(たとえば、151pのLX-20の例)、これが事実と同じレイヤ(階層)にあることは重複と感じます。

したがって、とくに他の書籍や研修でピラミッド・ストラクチャに慣れている人は、少し注意深く本書を読む必要があると考えます。

【目次】
第1部 書いたり話したりする前に
相手に「伝える」ということ
 確認1:課題(テーマ)を確認する
 確認2:相手に期待する反応を確認する
説得力のない「答え」に共通する欠陥

第2部 論理的に思考を整理する技術
重複・漏れ・ずれを防ぐ
話の飛びをなくす

第3部 論理的に構成する技術
So What? / Why So? とMECEで「論理」を作る
論理パターンをマスターする
 並列型
 解説型
論理パターンを使いこなす

画像はアマゾンさんからお借りしました

前ページ
大石 哲之著、3分でわかるロジカル・シンキングの基本を読む
次ページ
野口 吉昭著、ロジカルシンキングのノウハウ・ドゥハウを読む
 
  定番のロジカルシンキングのページに戻る