手軽にビジュアルにロジカルシンキングが学びたい、と思ったら思わず手に取ってしまうかもしれないのが本書。平井孝志、渡部高士両先生のご著書、「ビジュアル ロジカル・シンキング(日経文庫ビジュアル) 」です。
ロジカルシンキングとは「正しく考える」こと
まず、ロジカルシンキングを著者の平井孝志先生は下記のように解説しています。
ロジカル・シンキングは、客観的に物事を捉えて構造を理解し、正確な判断を行い、望ましい結果を得るための基本です。ロジカル・シンキングには、正しい道筋で物事を考えるための手法が存在します。
たとえば、売上を5割アップする、という課題があったとしましょう。ロジカルシンキングができない人は、「気合いを入れて売っていこう。エイエイオー!」となりがち。そうではなく、
売上を伸ばすために、市場の伸びにあわせてマーケットシェアを維持すれば済むのか、それとも、市場が縮小しているのでシェアを大きく伸ばさなければいけないのか、こういったことを客観的に理解していくのです。
とのこと。つまり、
売上=市場規模 x シェア
に分けて考えるのがポイントと言うことです。
ロジカルシンキングの基本はピラミッド構造とMECE
著者の平井孝志先生は、ロジカルシンキング基本の一つはピラミッド構造であると提唱されています。
ピラミッド構造は、
複雑なものを小さく、何段階にも分けていくことに他なりません。そうすることで、自分の考えを整理していくことが出来るのです。
とのこと。
その例として、
売上高
├顧客あたり売上
└顧客数
├既存顧客
└新規顧客
という例が紹介されています。
ちなみに、本書で「ピラミッド構造」と言っているのは、ピラミッド・ストラクチャもロジックツリーも含んでいるため初学者は誤解なきように。もちろん、本質的にはどちらも同じといえば同じなのですが、初学者はロジックツリーとピラミッド・ストラクチャの違いを押さえて読んだ方が理解が進むかと思います。
目次とポイント
- ロジカル・シンキングは仕事の常識
- ピラミッド構造で論理的に考える
- モレなくダブりなく考える
- ロジカル・シンキングで問題解決
- 思考の質を高める
- 説得力を高めるロジカル・コミュニケーション
- ロジカル・シンキングの訓練法
●問題発見の4P
Purpose
Position
Perspective
Period
→これはMECE?
●説得力が増すCRFの原則
Conclusion (結論)
Reasons (理由)
Facts (裏付け)
●ストーリーがヒトの心を動かす
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