何でも今は、「1億層作家時代」なんですって。

昔はものすごく高かった本を出版するというハードルが下がってきていて、だれしも「私でも本を書けるんじゃないか?」と思えるとのこと。

たしかに、高校生の文集のような小説がベストセラーになってしまう時代ですからねぇ。

でも、本を出版できるとしたら、やっぱりベストセラーを狙いたいわけで、そのためのノウハウをチェックするのに便利なのがこちら。

新文化編集部 (編集), 植田 康夫著、ベストセラーの仕掛人―売れる本はどのように生まれるのか (出版をめぐる冒険)

評価は

★★★☆☆ (立ち読みする価値あり)(評価の基準はこちら)

前半の対談は、要するに出版業界にいるオヂサマの愚痴大会なので読んでもあまり意味はありません。てか、本が縦書きであることに妙なコダワリを持ってるとことか、ギョーカイ人の生態が見えて、ナナメに面白いですね。

後半は、若干羅列感がありますが、ベストセラーのヒントが見つけられるかもしれません。

下記、ポイントを。

●タイトル
二者択一の論理
 金持ち父さん、貧乏父さん
 話を聞かない男、地図が読めない女

中身を読む必要がないタイトル
 世界の中心で愛を叫ぶ

●業界論
 山口昌男の「周縁と中心」
 POP

●書店
 店内の書棚を編修して売上アップ

●プロモーション
 先行版を数百部配布(w/ インターネット)→コメント採取→パンフレット、POP、帯
  求龍堂

●内容
 編修
  情報がありすぎてどのように活用すればいいのか分からない
   昔のコンテンツを集めて解説

 しゃべり言葉をまとめるスタイル

●読者
 書き手になりたい指向

●流通
 「リプライオリティ」→戦略的視点で配本
  口座開設書店は40法人2,000点 (2005年10月)

●事例
 遺書、サンクチュアリ出版

 ベルナのしっぽ、イーストプレス

 ベビーサイン、経書房
  モニターを使って声を採取

 英語で日記を書いてみる
  第一に即実用。

幸せな小金持ち
 amazonジャパンの毎週メール掲載

 著者作成の無料冊子を書店向けの先行見本として使う
  書店向けのDMは捨てられるのがオチ
  HP上で書店用の注文書をプリントアウトできるようにする

 天国の本屋
  ストーリー感でメディアに取り上げられる。裁断寸前の本が盛岡の書店から売れ始めた

 世界の中心で、愛をさけぶ
  「若い女性をターゲットにするのは、ヒットへの近道だと思います。」
  書店員の手作りPOPを販促品にする

 子供は英語でしつけなさい
  売れる実用書:現実を踏まえたうえでの提案、役立つ情報、お得感
  編集者は設計思想を持て
   誰にとって旬のテーマなのか
   誰の手にどんな形で届けたいのか
   あたらしのか
   オンリーワンとして勝負できるのか

 負け犬の遠吠え
  発売前の仕掛け「負け犬10ヶ条」
  「酒井さんの本を読んでいると『そうそうそう…』と何度も膝を打ってしまう感じなんです」
  「この本は、今現在の自分たちの思っていることを、スルドイ観察眼でえぐり出してくれる」

 江戸300藩最後の藩主
  新書を購入する主な購読者層は40代以上の男性、とくに団塊の世代
   旺盛な知的好奇心やうんちく好き

 ダ・ヴィンチ・コード
  「経験的にいうとベストセラーに巡り会うのは『運』」
  「ビッグディールにあたりなし」
  先行発売で多メディアにアピール
   新聞社や雑誌出版社、書店などに送付

  内側から見た富士通
   ベストセラーを作るつもりはない
   読者層は30代、40代のビジネスマン
   都市在住で、海外経験があり、勝ち組企業に勤めている
   「金融、英語、IT、政治など、彼らが現実的に必要な情報を提供することを一番に考えています」

 頭がいい人、悪い人の話し方
  「一般に、自分や他人の教養や常識がどの程度か知りたいもの。」
  「バカの壁」騒ぎが沈静化し、新書コーナーの担当者が「対前年」を意識し始めた絶好のタイミングをつかんだ (7月2日)
  ベストセラーの命題でもある女性読者を獲得したことも大きい (ビジネス書全体15%、PHP新書全体 30%、本書38%)

 4日間の奇跡
  大阪駅にあるブックスタジオ→店員の手書きPOP→全国展開

 マジックツリーハウス
  5巻からは読者への告知DM、プレゼントが当たるハガキを同封

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