スマホの音声入力って、最近精度が上がってきてかなり「使える」感じです。

この使い方を、「超整理法」の野口悠紀雄先生がまとめてくれたのが、「話すだけで書ける究極の文章法 人工知能が助けてくれる!」です。タイトルはちょっとあおり気味でアレですが、内容的には参考になるところ大で、文章を書く機会が多い方にはお勧めです。

音声入力そのものは本書のテーマではない

音声入力の具体的な方法論に関しては、実は本書のメインのテーマではありません。それに関しては、本書の末尾に約5ページに渡って書かれているだけ。内容としても、ものすごい アイデアがあるというわけではありません。野口先生のファンで「超整理手帳」とか使っている方には、連動性があってうれしいのかもしれませんが。

ちなみに、本書においては野口先生は音声入力の入力先としてGoogleドキュメントを推奨されていますが、私は個人的にはGoogleキープを使うのが一番ではないかと思います(2017年8月時点)。野口先生が悩んでいた、PCとの連動も一発ですし。

さらに、入力ソフトに関しては、Swype Keyboardがお勧めです。その理由は、

  • 入力の精度が高い
  • 「。」、「、」などが入力できる(「まる」、「てん」と発音する)
  • 改行が入力できる
  • 無料

なので。 

ライティングの5段階ステップ

上述の通り、音声入力の技術的なことよりも、むしろ本書のテーマは音声入力を使った上でどうやってひとつのまとまった文章を書くかのノウハウ。この観点で一番役に立つのが134ページからの雑誌連載記事の原稿ができるまで。野口先生は、週3本の連載原稿を書いているそうですが、その制作過程をつまびらかにしてくれています 。具体的には、

  1. メモ入力
  2. 予備的編集
  3. 追加メモ入力
  4. 本格的編集
  5. 紙にプリント

という 5段階のステップが提唱されています 。

そして、この1番目のメモ入力のところで音声入力が特に力を発揮するとのこと。

アイデアを「固定化」する音声入力

アイデア生成に関しては、第二章の「アイデア製造工場の稼働法」というところで主に述べられています。アイデアを書きとめる、野口先生の表現を借りると「固定化」と言っていますが、それが音声入力をすることによってとても楽になったというところがポイントです。

実際に野口先生は 毎朝1時間ジョギングをされているそうですが、そのジョギングの最中も思い浮かんだアイデアを 音声入力して書き留めておくとのこと。ちなみに、先ほどのgoogleキープで言うと、デフォルトで音声入力の機能がついていますので、短いキーワードを書き留めるときはgoogleキープのデフォルトで、長い文章の時にはSeype Keyboardで、と使い分けると便利かと思います。

画像はアマゾンさんからお借りしました

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