説得力がある人っていますよね?
そんな人の話し方の特徴をまとめてくれたのが本書。
ケビン・ホーガン著、「できる人」の話し方、その見逃せない法則
説得という観点でさまざまなテクニックを横断的に紹介してくれているのが何ともありがたいですし、しかも実例が豊富で、もう明日から使えること間違いなし。
営業や社内の調整など、「説得力を高めたい」と思っている人ならば、読んで損はないはずです。
以下、ポイントを。
●相手との交渉の前に行うOBT
1. この相手との交渉から、自分は何が欲しいのか?
2. この相手との交渉から、相手は何が欲しいのか?もしわからなかったら、何が欲しそうなのか?
3. この相手との交渉から、自分が欲しくないものは何か?
4. この相手との交渉から、どんな問題が起こりうるか
5. 起こりうる問題に対して、自分はどのように対処するか?もし可能であれば、その問題を相手の利益となるように利用することは出来るか?
6. この相手との交渉を、どのようにして結論まで持っていくか?
●価値観には二種類ある。財産型価値と目的型価値
●あなたが小売店を相手にしているセールスマンなら、「相手が一番忙しい日を狙え」
●立って話すときに効果がある「戦略的な行動」
物理的な場所と、その時聞き手にイメージさせる感情を結び付ける
●ラポールを構築するために相手の価値観/ニーズを決定しているルールを見つけるために質問する
「〜を手にしたとき、それがなぜそうだと分かるのですか?」
●説得のプロセスでは、相手のポジティブな心理状態と、あるいは相手が望んでいる心理状態とあなたの製品、あるいはサービスを関連づけることが大切である。
もし誰かを映画に誘いたかったら、今まで見た映画の中でどの作品を好きだったかを、相手に聞いてみればよい。そしてその映画のどんなことが気に入ったのかを尋ねてみる。…そのときの相手の話をもとにして、これから見に行こうとしている映画をどれにするか決めればよい。
●行動を生みだすプロセス
メッセージ
↓
フィルター (フィルターを通るときに、歪曲・消去・一般化のプロセスを経る)
メタ・プログラム
歪曲・消去・一般化のプロセスを司る
歪曲 まだ実際には起こっていないことを想像しているときは、五感から得られた刺激を動機付けのために歪曲している
消去 ある情報に頭が占められると、別の部分の知覚情報を無視する
一般化 経験から結論を導き出す
25種類前後ある
方向付けのメタ・プログラム (快楽原則)
結果の評価基準のメタ・プログラム (外面的な結果の評価、内面的な結果の評価、データ)→モチベーション・マトリックス
比較のメタ・プログラム (究極型、反対→賛成型、賛成→反対型、同意型)
確認のメタ・プログラム
一般化/特異化のメタ・プログラム (指導者型の人は一般化タイプ、分析型の人は特異化タイプ)
必要性/可能性のメタ・プログラム (どちらを重んじるか)
類似性/相違点のメタ・プログラム
応答型/率先型のメタ・プログラム
親和性のメタ・プログラム(個人で、グループで)
価値観
信念・ポリシー
態度
決断
記憶
心理状態の変化
新しい行動
●フィルター
●
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ベストセラーの法則
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●本を読むことのメリットを明確にする
「あなたは仕事の面でも人間関係においても、自分で主導権を握って、もっと現実をコントロールすることが出来たらいいな、と思っていないだろうか。…キレものと言われる人がどうやって本当にすごい成績を生み出せるのか、知りたくはないだろうか。」
●ハードルを下げる
「そして練習をしてみれば、このスキルを身につけるのは伊賀にたやすいことがお分かりいただけるだろう」
●ライブドアの法則、一貫した世界観
結果を想定した思考(アウトカムベース・シンキング)OBT
●「使える」実例が豊富
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