交渉のカードから得られるメリットの合計 > BATNA
のときに交渉は合意に至ることを見てきました。
ロジカルシンキング~プラスαで考えたいもの
ところが、プラスアルファで考えたいものがあって、それが「メンツ・ファクター」というもの。
これは、英語の”Ments”からきたもので…
というのは冗談で、「メンツ」は「面子」を指します。
だって、こういうことってあるじゃないですか。
合理的に考えたら十分良い条件なんだけど、「それではオレのメンツが立たない」なんて交渉を蹴ってしまうことって。
感情に支配されて愚かしい、と言えばそれまでですが、現実にはこのような事って多いものです。
そのためには、交渉のカードから得られるメリットは、BATNAを越えるのはもちろんのこと、プラスアルファの安全係数を見込んでおくと、交渉はまとまりやすいものです。
つまり、
交渉のカードから得られるメリットの合計
> BATNA + メンツ・ファクター
が成立するとき、交渉はまとまる、すなわち会議においても合意を形成できるのです。
あまりに人間らしい感情ですよね。
ロジカルシンキング~メンツ・ファクターの事例
実際にこれ、経験したことある人もいるんじゃないでしょうか?
たとえば、ビジネスで、パートナーと売上を配分することってありますよね?
その際には、力関係によって配分比率が違ってくるものですが、9:1とか8:2とかだと、まずもってパートナーとの協力はなり立ちません。
理屈で言えば、売上の20%を稼ぐぐらいの貢献度しかなくても、いざ「8:2」という条件を提示されると、メンツ・ファクターが邪魔をして、合意には至らないものです。
「そんなにメンツって重要かなぁ?」と思う人もいるかもしれませんが、これ、ちゃんと合理的な説明もあるんです。
言われてみれば納得…!というその説明は、次回!
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誰もが忘れちゃいけない「メンツ・ファクター」