現場の社員に必要なのは顕在型問題解決スキル
一方、現場の社員には「顕在型問題解決研修」をお届けするケースが多いものです。現場においては、様々な課題が毎日のように起こります。
- お客様からのクレーム
- アルバイトも含めたスタッフのスキル不足
- サービスを提供する際の機材のトラブル
などなど。これらに対処するのに、「目の前に起こった問題を一つ一つ潰していく」という対処療法アプローチでは、結局いつまでたっても問題はなくならず、現場の疲弊感のみ高まっていくことは、少しでも現場を経験したことがある方ならばピンとくるでしょう。
そうではなく、様々な問題の背後に横たわる「本質」をピンポイントで見つけ、それに対する打ち手を考えるのが、現場の社員といえども求められます。これが、ロジカルシンキングを使った顕在型問題解決研修で学べることになります。
多店舗型サービス業と本部と現場を繋ぐロジカル・コミュニケーション
そして、サービス業の中でも店舗が広い地域に散在する「多店舗型」の場合。このような業態では、現場で起こった問題をエスカレーションして本部に伝えて解決策を仰ぐ、あるいは本部の決定を現場に伝えて根付かせる、そんな双方向で緊密なコミュニケーションが必要になるのです。
ところが、本部と現場のように立場が異なると、しばしばコミュニケーションの齟齬が生じます。現場からしてみると、「またよく分からないことを本部が言ってきて、現場のことを分かっているんだろうか?」。本部からしてみると、「こんなに大事なことなのに、なんで現場は実行しないんだ…?」など。
これを乗り越えるのがロジカル・コミュニケーションです。自分が「当たり前」と思っていることが本当に「当たり前」なのか健全な疑いを持つ。あるいは、自分が言いたいことを「あれも、これも」と並び立てるだけでなく、相手に分かるようにズバリと一言に要約する。これらが身につくと、全体最適を生み出す良好なコミュニケーションができるのです。
そして、ここまで来ると、現場と本部が一体となってビジネスを推し進めていくことも可能になります。
現場では、起こった問題を解決するためのアクションをとる、そのアクションを本部に伝えて精緻化する、精緻化したアクションプランを他の店舗にも横展開する…。このような好循環が起これば、「現場発」で企業が強くなるのはいうまでもありません。