ロジカルシンキングを使って分かりやすい文章を書くスキルをロジカル・ライティングと呼びます。
言葉より大事な?ロジカルな文章
eメールをはじめとして文章によるコミュニケーションはビジネス上多いものですが、意外なほど多くの人が「書くための訓練」を受けていません。学校の「作文」の授業は、そもそもが「人に何かを伝えよう」というものではありませんでしたし、仮に受験で小論文の訓練をしたとしても、既に与えられたテーマについて「論じる」というのがその趣旨で、ビジネスのように、
- 立場が異なる人を相手として
- 何かを分かってもらう
- 結果として、その相手に期待した行動をとってもらう
と言うねらいを持つ文章を書くのは、個人個人のセンスに任されがちです。
実はライティングというのはコミュニケーションの中でも難易度が高いものです。なぜならば、対面での会話や電話であれば、
話し手
こういうことになっています
聞き手
それってどういう意味ですか?
話し手
あ、失礼しました。再度説明させていただきますと…
という、分からないことの質問や相手の理解度合の確認ができるから、比較的コミュニケーションのミスは起こりにくいのです。
ところが文章によるコミュニケーションの場合、書き手からの伝達は一方通行になりがちのため難易度が高く、ここにロジカル・ライティングの必要性が出てきます。
ロジカル・ライティングの基本は「主張」と「根拠」
ロジカル・ライティングにはさまざまな要素が含まれますが、基本中の基本と言えば、
- 「自分が言いたいこと」(主張)、と
- 「その裏づけ」(根拠)
を明らかにすることにあります。主張が固まれば「何を言いたいかがわかる」、根拠が明確になれば「なぜそう言っているのか分かる」、結果として聞き手は理解して、期待した行動をとってくれる可能性が高まります。
したがって、ロジカル・ライティングを学ぶときには、
- まずは自分の言いたいことを明らかにする
- その言いたいことを裏付ける情報を探す
- その情報を組み合わせると、本当に言いたいことにつながるかをチェックする
- 必要に応じて言いたいことを修正する(言い回しを変える)
という順序で進んでいきます。
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