「メタ」とは、抽象度のレベルを一つあげ、一歩引いた視点から自分を見ることです。
メタ思考ができると英会話の上達が早い
分かりやすい例として、英会話の勉強を題材に考えてみましょう。英会話学校に通ったり、オンライン英会話に取り組んでいる人も多いと思いますが、なかなかすぐにうまくなるものではありません。
…というか、実は英会話も上達が早い人とそうでない人がいるのはご存じでしょうか?
その違いがズバリ、メタ思考ができるか否かです。
メタ思考ができる人は、こんな風に考えます。
「英会話を学んでいる自分がいる。アドバイスしてあげるならば…」
一歩引いた視点から見ると、実は自分の学習法に無駄なことがあるのに気づきます。実は文法がわかってないのが最大の問題点なのに会話をしようとしているとか、発音の「法則」がわかっていないためにいくら練習してもうまくならないとか。
そうすると、「英会話上達という最終ゴールのためには、まずは最低限の文法を押さえることだよ」、と自分にアドバイスができて、上達が早くなるのです。
職場でも使えるメタ思考
同じような思考法を職場でも使ってみましょう。例えば上司に報告するときです。
「上司に報告する自分がいる。アドバイスしてあげるならば…」
一歩引いた視点から自分を見ると、「まずは、『何が言いたいのか』がきっちり固まっていないとマズいよね」、「先日注意されたように、まず結論から先に言うことが大事だよね」など思いついて、結果として上司への報告がうまくいきます。
もちろん、それでもうまくできないときもあります。
しかし、メタ思考ができる人は健全な意味での反省によって次の機会に備えることができます。
「上司への報告がうまくいかなかった自分がいる。アドバイスしてあげるならば…」
と考えることができるからです。
メタ思考がロジカルシンキングを身に付けるコツ
ここまで、
「○○している自分がいる。アドバイスしてあげるならば…」というキーフレーズとともにメタ思考を紹介してきましたが、慣れてくればこのような一歩引いた視点から見ることは他にも応用できます。
たとえば、会社が業績不振で苦しんでいるとしましょう。ついつい「頑張れ」、「気合いだ」となりがちですが、
「業績不振の会社がある。アドバイスしてあげるならば…」
と考えればよりよい解決策が思いつきます。
このように日常生活の中でメタ思考をする癖をつけることが、ロジカルシンキングを身に付けるコツなのです。
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