町中で見知らぬ女性に声をかける「ナンパ」。
あれって、女性にとっては不愉快なものらしいですね。自分がいきなり性的な好奇心の対象になったみたいで。
それなのに、実はナンパにあいやすい女性のタイプってあるそうなんです。
と言うのを切り口に、進化心理学的観点から人間の心の動きを探ったのがこちら。
坂口 菊恵著、ナンパを科学する ヒトのふたつの性戦略
評価は
★★★★☆ (購入して読む価値あり)(評価の基準はこちら)
先行研究をしっかり押さえた上で、斬新な切り口から進化心理学をひもとくというとても参考になる一冊ですが、もう少し日本語を分かりやすくしてもらうとなおよかったですね。専門用語のせいもありますが、センテンスとセンテンスの間の因果関係を示す接続詞を入れた文章が欲しかったところです。
以下、ポイントを。
●文化相対主義 vs. 人類普遍主義
1970年代からは、人類普遍主義への揺り戻しが始まる。
●セルフ・モニタリング
セルフ・モニタリングの高低は個人である程度一貫している
→後天的に開発は難しいのか
●動物の場合、オスの方が派手な外観をしているのは、生存能力の強さを示すため
立派な飾りを付けるという負荷以上に生存能力が高いことを示す
●女性の顔の好みの変化
妊娠可能性が低い時期は女性的な顔の男性を好み、妊娠可能性が高い時期は男性的な顔を好む
●芸能人の離婚率が高いのは意味がある(可能性がある)
セルフ・モニタリングが高いという因子が、一方で芸能人としての成功に結びつき、一方で短期的配偶戦略への指向に結びつく可能性がある
●サイコパスは、セルフ・モニタリングと短期配偶戦略が極端に高いタイプではないか
●参考文献
人はなぜレイプするのか
進化、ジェンダー、レイプ
●タイプ分け仮説
セルフモニタリングが高い
↑
他者の心への共感が高い ←→ 他者の心への共感が低い
↓
セルフモニタリングが低い
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