「交渉による合意の形成」シリーズその2、BATNA (バトナ)というコンセプトを紹介しましたが、「なーんだ、簡単」と思うかもしれません。

ロジカルシンキング~BATNAの実際

でも、実際の交渉に臨むときにBATNAを意識していない人は多いもの。

そのせいで、

 ・交渉をまとめようとするあまり、自分に不利な条件でものんでしまう

 ・BATNAよりも条件が良いのに、それが分からずに交渉を決裂させてしまう

なんてことが起こるのです。

ビジネス・ファシリテーターにとって、交渉は「プラスサムゲームでみんなをハッピーに出来る」ものですから、このようなBATNAを意識しない行動がもったいないのは分かるでしょう。

ロジカルシンキング~BATNAを実践

BATNAというコンセプトを会議にあてはめるとどうなるでしょうか?

全員が一つの結論に合意できる、つまり合意を形成できるのは、一人ひとりの参加者が、

 交渉のカードから得られるメリットの合計 > BATNA

と感じているときです。

この「交渉の黄金公式」を念頭において、議論をリードしていくのがビジネス・ファシリテーターの役割になります。

たとえば、先日紹介した「クリーム・ウーロンソーダ異物混入事件」の対策会議でも、「汚れ仕事」の押し付け合いという「1カード交渉」を、「評価」や「リソース」、そして「政治力」というカードを追加することによってプラスサムゲームに変えて、一人ひとりの参加者にとって黄金項式を成り立たせたのです。

社長の評価が欲しい人には社長直轄のポジションを、リソースが足りなくて仕事を引き受けるのを渋っている人には人員の確保を、そして、ある人には政治力という暗くて甘い禁断の密を…

ところが、実はこの黄金公式、完成型ではありません。

もう一つ、「メンツ・ファクター」を追加することによって、さらに
合意の形成がうまくいくようになります。

詳しくは、次回。

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交渉で絶対忘れていけないBATNA

交渉で絶対忘れていけないBATNA