「交渉による合意の形成」シリーズ、前回は自分の「手札(てふだ)」を隠すのがポーカーに勝てるプレイヤーという話をしました。

これを交渉に応用するならば、自分の「交渉のカード」と、どれをもっとも優先しているのかを見せない方が良いことになります。

ロジカルシンキング~ラチがあかないときもある

でも、それでは会議はなかなか進みませんよね?
みんながブラフをカマしあって、ホンネがどこにあるか分からないのでは。

そこで、ビジネス・ファシリテーターは、会議参加者の交渉のカードを開かせる必要があるのです。

つまり、

 ・どのような交渉のカードを頭の中に持っているか
 ・それぞれのカードの優先順位<プライオリティ>は?
 ・逆に、どこまで譲れるのか?

など、どのような事前準備をして会議に臨んでいるかを、参加者にオープンにしてもらうのですね。

そのためには、「コロンボ・テクニック」が有効なのは言うまでもありません。

ロジカルシンキング~問題解決会議

さて、ここまで学んだら、実際の問題解決会議を例に使い方を見てみましょう。

題材は、クリーム・ウーロンソーダ異物混入事件です。

簡単に言っちゃえば、お客様のクレーム対応をどの部署がやるのか?
という会議で、誰も引き受けたくないこの「汚れ仕事」を押しつけあって、会議がもめることは想像できますよね。

営業部  
 :「異物混入の責任は製造部にあるんだから、やっぱり製造部が主導して
   解決してもらうのがスジってもんでしょう」

製造部  
 :「そうは言っても、ワシらは顧客対応の経験もないし、ここは
   『お客様相談室』をかかえているマーケティング部にお願いしたい」

マーケティング部
 :「はぁ?誰の責任とかどこの部署って問題じゃないでしょ!
   全社あげて解決に取り組むべきで『会社の顔』の広報部が全面に出てもらわないと」

広報部  
 :「ちょっと待って!ソフトドリンクの売上に責任を持つ
   営業部がやらないのは納得いきませんよ!」

なんてね。

でも、これって典型的な「1カード交渉」です。
クレーム対応という「負のパイ」をどう分け合うかという観点で、ゼロサムゲームですもんね。

では、他にどんなカードを追加すれば、プラスサムゲームに出来るでしょうか?

答えは、次回。

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カードを開かせるビジネス・ファシリテーター

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