説得力を競う「言葉のスポーツ」、ディベート

ディベートとは、ロジカル・シンキングのスキルアップに役立つセッションで、
いわば「言葉のスポーツ」です。

たとえば、「日本はサマータイム制を導入すべきか?」などの「お題」に対して、「賛成派」、「反対派」に分かれて討論をします。

たとえば、「賛成派」の立場からは、
「サマータイムを導入することにより、
 1) 仕事の後も活動できて余暇時間が増える
 2) 明るい時間帯の活動が多いので節電につながる」
などの主張ができるでしょう。

一方で「反対派」からは、
「1) 時刻を変更することは大きな手間をともない、交通機関の混乱が予想される
 2) 体内時計が乱れることにより健康への悪影響が懸念される」
などを根拠として反対することができます。

ここでポイントになるのは、「どちらの方が説得力があるか?」。

たとえば、「欧米ではサマータイムが導入されているが、交通機関の混乱はほとんどない」という事実があれば、これは反対派の説得力を大きく弱めます。


ロジカル・シンキングの基礎、「主張」と「根拠」が学べるディベート

ディベートでは、「話し手は説得力があったか?」が重要視されるため、参加者は自然と相手に理解して納得してもらえるような話し方を学ぶことになります。

そのために大事なのは、自分の「主張」を裏付けを持って語ることです。そう、単に声高に自分の主張を述べるだけでは、聞き手が理解してくれるはずもありません。

むしろ、

 ・話があちこち飛ぶのではなく、ポイントを絞る
 ・情報をあれこれ並び立てるのではなく、グルーピングして整理する
 ・誰もが知っている「事実」を裏付けとして述べる

ことこそが説得力の中心<コア>であり、ロジカル・シンキングで学ぶ論理を構築に他なりません。


ビジネスでは必要ない「論破」

ディベートにおいては最終的に「どちらの方が説得力があったか」で勝ち敗けが決まります。

このために、ともするとディベートは相手を言い負かす<論破する>ための方法論だと誤解されがちですが、実際のところはビジネスにおいては「論破」は必要ありません(というか、むしろ避けるべきです)。

このために、シンメトリー・ジャパンの主催するビジネス・ディベートセッションでは、「二つの対立する論点を、どうやって解消するか」、「クリエイティブな『落としどころ』はないか?」などの観点で見直すパートを設けています。

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