問題解決に使える「システム工学」という考え方をご存じでしょうか?ここで言う「システム」はコンピュータの話だけでなく、<機能が異なる複数の要素が密接に関係しあうことで、全体として多くの機能を発揮する集合体>ととらえています(この定義はwikipediaより)。

いずれにしても、モノゴトの全体像を把握した上で最適な状態を目指すためのアプローチであると理解しておいて間違いはないでしょう。

そんなシステム工学を使った問題解決の参考になる本がこちら。

池田 將明著、システムズアプローチによる問題解決の方法

書名からも分かるとおり、工学、つまりエンジニアリングの分野にとどまらず、ありとあらゆるシステムでの問題解決を目指すものです。

アプローチとしては、「モデル化」というキーワードで表されますが、さまざまなタイプの問題を定式化することによって解決の糸口を探ろうというものです。

【コンテンツ面のポイント】
●問題は抽象化して解決する ハンス・セリエ、「夢から発見へ」
1. 抽象化とモデル化
2. 抽象化による問題解決の手順
一般化した問題→一般化した解決策
(As-Isモデル)   (To-Beモデル)
    ↑抽象化       ↓具体化(代替案作成)
具体的な問題   具体的な解決策→選定された解決策

●問題解決のプロセス
1. 対象とする課題の決定
2. 対象のモデル化と改良
3. モデルの具体化と評価
4. システムの開発計画

●問題構造を把握するための方法
1. KJ法
2. ISM (Interpretive Structural Modeling)、米バテル研究所で開発された構造解析手法
3. DEMATEL (Decision Making Trial & Evaluation 4. Laboratory)、スイスのバテル研究所で開発された構造解析手法
4. ロジックツリー
5. 因果関係図
6. 現状分析ツリー
7. FTA (Fault Tree Analysis)

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